2013年2月21日木曜日

班目氏が認めた事故対応の失敗

このエントリーをブックマークに追加 このエントリーを含むはてなブックマーク
ジャーナリストの烏賀陽弘道氏による班目春樹氏へのインタビューです。
要点だけ引用します。

班目氏が認めた事故対応の失敗
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/37192

(一部引用 全文はリンク先で)

(1)班目氏は、福島第一原発が冷却用の電源をすべて失った後も「直流電源は生きている」と根拠なく思い込んだ。

(2)本来は住民避難開始の「ヨーイドン」になるはずだった原災法15条通報を「水位が見えないための念のための通報」と過小に理解した。

(3)根拠なく「見えない所でしかるべきことをちゃんとやってくれている」と思った。過小な行動しか取らなかった。

*  *  *

この人が、災害当時、首相官邸でアドバイスする立場の人間でした。
日本の原発運用の在り方が顕著に出た例と言えるでしょう。

2013年2月17日日曜日

健康被害の報告

このエントリーをブックマークに追加 このエントリーを含むはてなブックマーク
多分誰も気付いていないと思いますが、このブログの自己紹介に書いていた「健康被害がまったくでない可能性は残っている」という文言を、昨年末頃に消しました。その望みがとても薄くなってしまったと感じたからです。

そして、ついに明確な健康被害が出てしまいました。以下は、災害直後から献身的な活動を続けているおしどりマコさんのレポートです。

*  *  *

【速報】第10回福島県民健康管理調査検討委員会(おしどりマコ)
http://news-log.jp/archives/6659

(一部引用)
平成23年度に3万8千114人の小児甲状腺検査が行われたが、B判定となり、二次検査の対象になったものが186名いる。

このうちに実際に二次検査をしたものが162名、(再検査11名、二次検査終了151名)その中で、細胞診まで実施したものが76名。

66名は良性と診断されたが、10名は悪性もしくは悪性の疑いとのことであった。10名のうち3名は悪性と判明され、手術等の治療を受けたとのこと。

この10名は、男子が3名、女子が7名で、平均年齢は15歳、甲状腺腫瘍のサイズの平均は15mm とのことであった。

平成24年度の小児甲状腺検査で二次検査の対象になったものは549名であるが、検査はまだ進行中で結果はとりまとめていないとのこと。
(引用ここまで 全文はリンク先で)

*  *  *

100万人に1人といわれる小児甲状腺ガンが、最大3万8114人中で10人も出たとなると、福島第一原発災害を原因とした健康被害であると判断すべきでしょう。しかもこれは昨年の分で、今年は549名がまだ未検査の状態とのこと。1度、A判定を受けても、次の年には分からないのが晩発性障害です。

この健康被害が今後、どれだけの規模になっていくのか、まったく分かりません。でも、チェルノブイリを参考にすると、小児甲状腺ガンが出たということは、その他にもたくさんの病気リスクが出てくるということです。

一番影響を受けるのは子供ですが、大人、老人にも免疫系、循環器系、脳血管系などの疾患が出ると予想されます。そして、小児甲状腺ガン以外の病気が原発災害の健康被害として認められるのはずっと先になるでしょう。

2013年2月14日木曜日

PM2.5について

このエントリーをブックマークに追加 このエントリーを含むはてなブックマーク
最近話題のPM2.5に反応する人がすごく多い。なんで放射能はスルーして、PM2.5はスルーしないんだろう。

で、調べてみると、環境省に11年前からのPM2.5に関するデータが出ていました。

微小粒子状物質(PM2.5)測定データについて
http://www.env.go.jp/air/osen/pm/monitoring.html

北京など中国本土の汚染が、今年、特に酷いのは事実ですが、このデータを見る限り、日本に到来するPM2.5の値は、11年前〜現在で、そんなに違いはありません。今になってことさら慌てるようなことではないのです。

第1人者である九大の竹村教授などの見解をはじめ、情報を検討すると、私としては、35μg/m3の基準値を超える日だけ、ほんのちょっぴり気にすれば良いかな、ぐらいに思っています。マスクは微粒子だけでなく風邪やウイルスや喉の保湿などにも良いので、無いよりあったほうが良いですし。

といっても、このPM2.5というのは、キッチンや喫煙所、道路のそばなどでは、簡単に100μg/m3をオーバーするものらしく、気にするだけ無駄なような気もします。タバコを吸う人で、中国由来のPM2.5を気にしている人は、まったくの愚か者なのです。

基準値などの数値を知ろうとせずに、分かったつもりになる人は情報弱者であると言わざるを得ない。これは放射能についても同じことです。

そんなに影響の無いPM2.5は恐いと思わされ、かたや放射能は目と耳を塞いで恐くないと思わされる。メディアの情報操作には、いつも何らかの意図があるものです。

2013年2月2日土曜日

セシウムが出す放射線を可視化

このエントリーをブックマークに追加 このエントリーを含むはてなブックマーク
ずっと以前に霧箱を紹介しましたが、それを使って福島の土壌から出るベータ線を可視化した動画を紹介します。

霧箱で汚染土壌のセシウムを見てみました

人は目に見えないものには恐怖を感じにくいらしいですが、この動画なら直感的に分かるでしょう。とんでもないエネルギーです。
Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...